僕は野球ファンだ

あえて今日書いてやろう、と思う*1

僕は巨人ファンで、それも物心ついたときからずっとファンなのである。巨人というのはファンも多いが、逆に言えばファンでない人間は全てアンチ、と言っていいような球団である。僕自身も、巨人ファンであることを明かすと、同意してくれる人も多いが、人格を否定されるが如くボロクソに言われることも多い。

巨人が嫌いならそれでいいのだが、「何故嫌いか」を説明されるとちょっと困る。大抵「金でいい選手ばかり引き抜いてきやがって」みたいなことを言われるのだが、はっきり言って、僕だってそれは苦々しく思っていたのだ。悪いけど僕はナベツネは大嫌いだし、長嶋さんも、選手としては好きだしキャラクターも好きだけど、監督としては大嫌いだったのだ*2。多くの巨人ファンは恐らく皆あの状況を苦々しく思っていただろうと思う。盲目的に巨人ならなんでも賛美するのは、どこかの日本語の使い方のおかしいアナウンサーのような人だけだ。あのよく泣く人ね。

というわけで、僕はしばらくの間、巨人ファンをやめていた。だけど原が戻ってきたからには応援しなくてはならない。僕は幼かりし頃、近所にあった多摩川グラウンドの練習を見に行ったことがある。当時の4番だった原がとても優しく接してくれた。その時から僕は原の大ファンなのだ。あのチャンスに弱く、情にも弱い4番が、僕は大好きだった。

監督としての原も大好きだ。厳しいが、頑張っている選手のことはきちんと見ている。無名の若手だろうと、力をつければきちんと起用する。巨人の誇りを持ち、しかし謙虚さを忘れない。本来巨人はそうあるべきだと僕が思う姿勢を実践している。矢野、亀井、川中、鈴木といった生え抜きの野手陣も頭角を表し始めている。若手の育成に定評のある原監督のチーム作りだ。

この調子で生え抜きのチームを作り、「〜〜だから」などという「嫌いな理由」を無くして欲しい。もちろん、巨人を嫌いな人が好きになる必要なんて無い。「嫌いだから嫌いなんだ」でいいのだ。「俺は阪神ファンだから巨人が嫌いだ」と言ってくれたほうがよっぽど気持ちがいい。今季は阪神・巨人が優勝を争いそうな雰囲気だ。「伝統の一戦」が「伝統の一戦」らしくなってきそうだ。

もっとも、僕は阪神が嫌いなわけではない。金本も赤星も大好きだし、好プレーには拍手を送りたい。だって野球というスポーツが大好きなのだ。だからいい選手はやはり好きだ。そういう「野球そのものを楽しむ」という楽しみ方ができる人が多ければいいのだけど、とちょっと思う。正直言って、特定のチームのファンである人は多いけど、野球のファンであるという人は少ないなあと、特に関西に来て強く思う。それはそれでいいのだけど、ちょっと寂しい。

僕は野球が好きだ。

(追記)
しかし、さすがに4試合も連続でこんなのを見せられると凹む。今江っていいバッターだなあ、くそ…。

*1:今期初めて巨人が首位を阪神に明け渡した

*2:客寄せパンダのように使われているのは本当に気の毒だけど