嫌煙について

僕は喫煙者だ。といってもヘヴィー・スモーカーというのではなく、おおよそ3日で2箱といったところ。四六時中スパスパしているわけではないけれど、ひと仕事終えた後だとか、食事をした後だとかに吸うタバコはやはり好きだ。

先日近所のコンビニでちょっとした買い物をした時、ふとレジのところを見ると「タバコのカートン買い、予約受け付けます」との小さなチラシが。なるほど、7月からのタバコ値上げに向けてということか。

1本あたり1円の増税。1箱あたり20円の値上げということになる。ある有名ブランドはドサクサに紛れて30円の値上げをするようだが、僕の銘柄は270円が290円だ。まだ安価なほうだと言えるかもしれない。

一部の喫煙者のマナーの悪さについてはわざわざ書くべきことでもないと思うが(僕だって怒りを感じている)、増税に対する声にはちょっと疑問を感じるものがあり、書いておきたいことがある。

多くの非喫煙者は、タバコ税増税に対して「自分は吸わないし、迷惑を掛けられることもあるし、いいんじゃないの?」という程度の姿勢であるように思う。どうなのだろうか、その「増税」を考えるにあたっての感情的すぎる姿勢は。

「タバコを吸わないから関係ない」ということは無い。増税というのは国民全体に対して行われるものだ。どのような種の増税であれ、「関係ないから」と軽々しく思考を放棄することがあってはならないと思う。

「マナーの問題」とか「健康の問題」というのは増税とは切り離して考えるべきだ。逆に言えば、マナーだとか健康だとかの問題を税の負担によって管理する、という状況の危険さを冷静に考えてみるべきだ。ネット上に限っても、大きな嫌煙運動の多くはそれが全くできていないように見える。なるほど、「嫌煙ファシズム」という用語も生まれるわけだ。